とんぼ玉とは
とんぼ玉ってなに?という方も多いかと思います。とんぼ玉とはひも通し穴が開いた硝子玉の事で、古くは権力の象徴として、又、お守りや美しい装飾品として使用されてきました。
ほとんどのとんぼ玉には文様があり、古くは地方により制作方法・色・文様が異なり一様ではなかったため、とんぼ玉の成分・色・文様をを分析する事により歴史の解明につながる重要な役割も担っています。
和泉蜻蛉玉について
大阪府知事指定伝統工芸品であり、山月工房の登録商標である「和泉蜻蛉玉(いずみとんぼだま)」は「和泉国(いずみのくに)」でのみ製作されてきたとんぼ玉の歴史を正当に継承した技術・技法・材料で製作されたとんぼ玉の事です。和泉市で製造される蜻蛉玉がすべて「和泉蜻蛉玉」となるのではなく、現在は山月工房でのみつくることができ、先代、小溝時春(大阪府伝統工芸士第78号)が逝去後は、長女の松田有利子(大阪府伝統工芸士第85号)が製作しています。
悲しいことですが、和泉蜻蛉玉を語る類似品が出回っているそうです。
大阪の伝統工芸品 和泉蜻蛉玉には、山月工房・松田有利子・伝統工芸品証紙などの表示がございますので、必ずお確かめの上ご購入くださいますようお願い申し上げます。
とんぼ玉と和泉蜻蛉玉の違い
和泉蜻蛉玉には、歴史・技法・材料など詳細な規約があり、通常のとんぼ玉とは異なるものです。歴史を正当に継承し、伝統的な技法で製作されたものがはじめて和泉蜻蛉玉を名乗ることができます。
特徴的な部分で言うと、通常のとんぼ玉では材料となるガラス棒を1本、ガスバーナーで熱して溶かし作りますが、和泉蜻蛉玉は数本のガラス棒を束にして、代々使用している専用のバーナーで熱し、形・大きさなどを作り上げます。
他の玉は同じものは二つとない一点物としてつくられることが多いのですが、和泉蜻蛉玉は産業として、同じもの、同じクオリティのものをたくさんつくり上げる必要があります。
「作家もの」のような一点ものでも、大量生産の「量産もの」でもない、ひと玉ひと玉に命を込める、それこそが和泉蜻蛉玉です。
「作家もの」のような一点ものでも、大量生産の「量産もの」でもない、ひと玉ひと玉に命を込める、それこそが和泉蜻蛉玉です。
細工が入った小さな玉が連なったネックレスやブレスレットなどは、他の玉と比べると珍しいかもしれません。
また、他の玉ではミルフィオリ(金太郎飴のように模様が入っているガラス棒)というものをカット等して地玉に溶かし込んで模様をつけることが多いのですが、和泉蜻蛉玉では、砕いて粉にしたガラスを付着させ、それを溶かし込んで模様をつけていきます。
また、他の玉ではミルフィオリ(金太郎飴のように模様が入っているガラス棒)というものをカット等して地玉に溶かし込んで模様をつけることが多いのですが、和泉蜻蛉玉では、砕いて粉にしたガラスを付着させ、それを溶かし込んで模様をつけていきます。
デザインは少し控えめなものが多いかもしれません
和泉蜻蛉玉は本来、女性の着物などの美しさを引き立てるものです。
和泉蜻蛉玉は本来、女性の着物などの美しさを引き立てるものです。
あえて控えめに、洋服や着物などにも合わせやすく、シンプルなのにどこにもなくて、飽きがこない、女性に寄り添った心こそが和泉蜻蛉玉です。
伝統的に使われてきた素材・設備・製法・そして想いをひとつひとつ忠実に守ることで、和泉蜻蛉玉だけの曇りのない透明感と、しっとりと艶やかさを含んだ風合いと輝きを創り出すことができるのです。
伝統的に使われてきた素材・設備・製法・そして想いをひとつひとつ忠実に守ることで、和泉蜻蛉玉だけの曇りのない透明感と、しっとりと艶やかさを含んだ風合いと輝きを創り出すことができるのです。